前回のブログで、管理職の方が最初にすべき仕事の1つとして、ピーター・ドラッカー氏の「経営者に贈る5つの質問」に答えられることが重要である、というお話をしました。
もう一度、5つの質問の中身を確認します。
- 我々のミッション(事業)は何か
- 我々の顧客は誰か
- 顧客にとっての価値は何か
- 我々の成果は何か
- 我々の計画は何か
我々のミッション(事業)は何か
最初のこの質問、あなたは何と答えますか?
実際に紙に書き出してみてください。
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さて、どのような答えになったでしょうか?
こんな答えになっていないでしょうか?
例えば、
- 外食の人・・・お客様に毎日通ってもらえる美味しいお食事を提供すること。
- ITの人・・・システムを通じてお客様の課題を解決すること。
- 製造業の人・・・ものづくりを通して社会に貢献すること。
いかがでしょうか?
また、こんな答えをしていないですか?
○○業界でリーディングカンパニーになる。
どうでしょうか?
我々の事業をどう定義するか、これは非常に重要の仕事です。
では、先の例で見てみましょう。
- 外食の人・・・お客様に毎日通ってもらえる美味しいお食事を提供すること。
- ITの人・・・システムを通じてお客様の課題を解決すること。
- 製造業の人・・・ものづくりを通して社会に貢献すること。
この例は、私がコンサルで訪れるた際に、クライアントのお客様からお聴きするものです。決して悪いものではありません。
ただ、これからのことって、どの会社でも言いそうな気がしませんか?
外食を営んでいる人であれば、お店に毎日足を運んで欲しいでしょうし、システムを作っている人であれば、お客様のお困り事をシステムで解決しますというのではないでしょうか?
つまり、どの企業でも言えるようなものは、「我々のミッション(事業)は何か?」としては、適切ではないと思います。ちょっと厳しい言い方をすれば、管理職として怠慢だと思います(笑)。
それは、なぜか?
単純に目標となる成果を導き出せないからです。
そして、自分達のお客様が誰かをきちんと見極めていないからです。
だから、ありきたりのものになってしまうのではないでしょうか?
たとえば、お店に毎日足を運んで欲しいというミッションからどんな目標を作れるでしょうか?
つまるところ、「売上」になってしまわないでしょうか?
材料費を抑えて利益を出す。等々、お店側の理屈で経営することにならないでしょうか?
次のブログでは、ミッションの導き出し方を学んで行きたいと思います。